今回のレビューは、ノンスケール M.S.G.(モデリングサポートグッズ) より、
“ギガンティックアームズ 07 ルシファーズウイング” です。
フレームアームズ・ガール(以下、FAG)などの搭乗、合体といった連携を前提にしたM.S.G.の大型アイテム、ギガンティックアームズにFAG スティレットの対応機種、
“ルシファーズウイング” が
登場しました・・3ヶ月も前に(笑)。
そんなわけで、6月に発売されたルシファーズウイングをようやく購入、製作できました。
予定では、すでにレビュー済みのFAG スティレットXF-3の発売までに作って待機させておこうと思っていたんですが、なんやかんやあって順番が入れ替わってしまいました。
まぁぶっちゃけ、なかなか値下がりしないので手が出せずにいただけなんですが(笑)。
結局、XF-3を組んだあとに我慢できなくなったので購入しました。実質25%offくらいで買えたので、上々かな、と思います。
さて、まずはルシファーズウイングの概要ですが、先日レビューしたオーダークレイドルが基本単体仕様(現在開催中の全国模型ホビーショーにて手脚となる拡張アイテムが発表されましたが)だったのに対し、こちらは第1弾パワードガーディアン、第2弾アームドブレイカーと同じく、2体のマシンが合体して大型のマシンになるという仕様を引き継いでいます。
前の2アイテムはそれぞれ成型色を変更した分離形態単体でも発売されましたが、今回はルシファーズウイングとして2体セットのみでの発売。
ただ、カタログなどに載っている商品コード(?)は、ルシファーズウイングがGA07、オーダークレイドルがGA10となっているので、当初はルシファーズウイングも分離形態単体での発売予定があったのかもしれません。
なお、そのへんの事情のためかオーダークレイドルにはシリーズナンバーが打たれていません(レビュー時には思い込みから08とナンバーを入れていましたが、後に訂正しました)。
なににせよ、高額アイテムの多いギガンティックアームズでもこのルシファーズウイングが現時点での最高額となっています。
では、レビューしていきます。
キットは素組みに一部塗装での仕上げです。
まずはそれぞれの分離形態から
ハーピー型
ビーストモード
純白の装甲の要所に入るクリアイエローとクリアブルーが美しい、今回の空担当。
まぁ、アームドブレイカーはどっちも陸でしたが。
パワードガーディアンやアームドブレイカーには分離形態にもそれぞれ固有名がありましたが、今回は単品販売が見送られたせいもあるのか、単にモチーフで区別するだけです。
ハーピーといえば人間の女性の上半身に鳥の翼と下半身、というイメージですが、メカなのでイマイチそういった雰囲気はありません。
むしろこの形態では頭部がクチバシ型のバイザーで覆われているので、普通に鳥型に見えます。とりあえずファンタジーネタで統一したかったのはわかるけれども・・
本体はヘキサギアのような感じで、多数のフレームパーツを組んで骨格を作ったところに外装を着せていって完成させるスタイル。
この型単体でも標準サイズのヘキサギアをはるかに超えるサイズになっており、表面積だけならアグニレイジやウインドフォールすら凌ぐほど。
主翼に多数取り付けられた羽根パーツ(フェザーユニット)はそれぞれが独立して可動、さらにクリアブルーのブレードパーツがスライド展開(先端部も)します。
この羽根パーツ、大小2種類あるんですが、左右合わせて大きいほうが6枚(ランナー都合でもう2枚余分に組めます)、小さいほうが16枚もあります。
この、同じパーツをひたすら組むという作業が、まずなかなかの苦行でした(笑)。
外装を外しておおよそフレームのみにした状態がこちら。
なんか、つい最近よく似たシルエットでサイズをグッと小さくしたものを見た記憶が・・(笑)
ヒューマノイドモード
今回は分離形態でもそれぞれ人型への変形ギミックを備えています。
まぁ、変形というか組み換えですが。
ハーピー型ではビーストモードの翼を脚部に、脚部を腕部にそれぞれ入れ換えます。もちろんほかにも細かい組み換えはありますが、ざっくりと言えばそれだけ。
細身なので、ビーストモード時よりは幾分女性的に見えなくもないです。しかし全高は並のFAをはるかに上回るので、存在感はかなりのもの。
そのタッパにして細過ぎる脚に不安が過ぎりますが、ご覧のように自立は可能。意外とそれなりのポージングでもバランスを保ってくれます。
頭部はクチバシ型バイザーを後頭部に回すことでフェイスが露出。顔付きはちょっとULTRAMANに似てる気がする。
画像ではほとんど映っていませんが、目の部分だけ色分けされていないので、指定通りゴールドで塗装しています。
羽根パーツは腕部と脚部に位置を変えて取り付けますが、小さいほうが6つ余ります。脚は両側に付ければいいのに・・
ハンドパーツは1種のみ(ビーストモードのクローは付けたまま)ですが、穴の空いた武器持ち手になっているので、各種M.S.G.などを持たせることができます。
ユニコーン型
ビーストモード
陸担当。
モチーフとしてのハーピー型というのは若干疑問でしたが、こちらはカラーリング含めてユニコーンのイメージにぴったりです。
僕は、馬モチーフのメカの立体物で格好いいものをほとんど見た覚えがないんですが、これはわりといいセンいってる気がします。
できれば角もクリアパーツにしてほしかったけど、強度的な問題があったのかなぁ?
ハーピー型と同様にかなりボリューミーなことになっていますが、翼のような派手な記号がないので、相方よりは多少大人しい印象。
FAGなどの騎乗前提で手綱(モーショントレイサー)や鞍、鐙(スターラップ)が取り付けられていますが、単体で楽しむぶんには外してしまうのもいいでしょう。
なお、手綱と鐙のロープ部分は軟質パーツになっています。
フレームのみにした状態がこちら。
基礎となるパーツはハーピー型と共通で、それぞれに専用パーツを追加する仕様になっています。
ご覧になればおわかりの通り、ビーストモードのボディ部分はほぼ張りぼてです。
四肢の基部となるフレーム部分にもとくにロック機構などはないため、これはハーピー型もそうですが、いずれ劣化して形状や姿勢を保てなくなる可能性が高いです。
コトブキヤの大型キットには常について回る問題ですね。
ヒューマノイドモード
こちらも人型に変形。
ハーピー型がほぼ手脚の位置を入れ換えるくらいだったのに較べ、こちらはけっこうなところまでバラして組み直す必要があり、なかなかに面倒。
それほどに苦労して組み換えた結果・・細身ながら普通に人型に目えたハーピー型とは対照的に、こちらは太ましいというか、一歩間違えれば異形ともとられそうな独特のシルエットになってしまっています。もう少しスマートにできなかったかなぁ?
ただ実際には、前掛けをしてスカートを履いたような奇抜な外装配置がそう見えるだけで、本体フレームはほぼ共通なので細身であることには違いないわけですが。
ただその歪なバランスのせいで自立はかなり困難。一応ビーストモードの蹄から踵と爪先が展開する仕組みはなっているんですが、それでも設定面積が狭過ぎます。
ビーストモードの下顎部分を開くことでフェイスが露出。こちらも目に当たる部分が色分けされていないのでゴールドで塗装しています。
ほかの部分はちゃんとパーツで色分けできてるのに、なんでここだけサボったんだろう?
ハンドパーツは1種のみ。ただ、なぜかこちらは平手になっているので、余所から武器を借りてきて持たせたりはできません。槍とか盾とか持たせれば似合いそうな雰囲気はあるんですけどね。
まぁ、接続部が3㎜なので、ハンドパーツごと借りてくれば万事オッケーです。ワイルドハンドとかが合うかな。
ケンタウロスモード
ユニコーン型のビーストモードとFAGなどを組み合わせた公式バリエーションです。
ユニコーン型のビーストモードから首とお腹の中身(腹部外装の固定と隙間を埋めるためのパーツ)を取り外し、できた空間にFAGの脚部を通し、鞍パーツを展開したジョイントアームを背面に取り付けて固定します。
ルシファーズウイング公式対応FAGはスティレットですが、ルシファーズウイングの発売が6月、スティレットの事実上のVer.2であるXF-3が8月発売のため、マニュアル等の公式画像では旧版が使われていますが、もちろんXF-3にも対応しています。というか、おおよそすべてのFAGやメガミ、そしてFAでもほぼ同様の感覚で組み合わせることが可能です。
ただ、このケンタウロスモードについては脚部の収納に限界があるので対応アイテムは限られるかと。例えば轟雷はそのままだと脚が入りません。
ルシファーズウイング
ようやくの真打ち登場、ということで、ハーピー型とユニコーン型を合体させた大型パワードスーツモードです。
ユニコーン型のヒューマノイドモードをベースに、ハーピー型のビーストモードを被せたようなイメージですが、実際にかなり複雑に各パーツをバラして組み換える必要があります。ハーピー型とユニコーン型、それぞれのすべてのパーツを使うわけではありませんが、ほぼ2体分のボリュームは圧巻。
ハーピー型の翼が肩アーマーとなり、翼の先端と通常の腕部とで4本腕のように見えるのは面白いですね。
一方で、脚部はユニコーン型ヒューマノイドモードのまま。ハーピー型の体幹フレームとユニコーン型の頭部を組み合わせた尻尾を加えた3点で支えることでなんとか自立は可能ですが、それでもかなり不安定です。
また、腕部一組がとくに機能もなさそうな状態で脚部の後ろに下がっているだけというのも、少しもったいない気がします。
全体的にまとまったデザインとは言いがたい・・というのが正直な感想です。その点ではアームドブレイカーには勝てなかった印象ですね。
4コメント
2019.09.30 08:52
2019.09.30 08:51
2019.09.29 20:21