BWVS 執念の対決 レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー ビーストウォーズアゲイン より、

“BWVSー04 執念の対決” です。


 ジェネレーションラインでリメイクされたビースト戦士たちを成型色、塗装変更のプレミアムフィニッシュ仕様で当時のアニメデザインに近付け、さらにオリジナルトイの対決セットをイメージした2体セットでリリースしていくシリーズの第4弾。

 サイバトロンの

“極地偵察員 タイガトロン” と、

デストロンの

“諜報工作兵 ブラックウィドー” が、

セットで発売されました。


 てっきり第4弾はラットル VS テラザウラーだと思ってたのに・・

 アゲインの放送と予約解禁のタイミングを合わせたかったのか、先のこの途中参加組の対決が割り込んできましたね。

 実際の発売時期はほぼ半年後なんだから、予約段階でタイミング合わせてもあんまり意味ないんだけど。

 さて、タイガトロンとブラックウィドー。

 それぞれサイバトロン、デストロンに途中加入した新メンバーではありますが、登場時期が近いというだけでとくに因縁があるわけではありません。

 まぁ、オリジナルトイの対決セットでも同じカードだったんですけどね。

 それでは、早速レビューしていきます。


執念の対決

 オリジナルトイでも同じ対戦カードで発売され、そのときの商品名は “密林の対決” でした。

 今回の執念・・というのはイマイチピンときませんね。

 クモ姉ちゃんはともかく、ござるに執念深いイメージはないけど・・


パッケージ

 シリーズ共通のスリーブ付きのブラインドボックスです。

 今回はボイジャークラスとデラックスクラスのセットなので、サイズは第2弾の頑強の対決と一緒。

 スリーブ表面はロボットモード、

裏面はビーストモードでそれぞれ書き下ろしイラストを配置。

 もう本体の箱の画像は割愛しますね。

 蓋を開けるとこの通り。

 インナーシート表。

 裏。

 今回はそんなにたわんでませんでした。

 しかし白トラて・・


 カードももちろん付属。

 こちらが表。

 そして裏。

サイバトロン 極地偵察員 タイガトロン

 劇中冒頭の宇宙船同士の戦闘の際、射出されて地表に落下した救命ポッドに収容されていたサイバトロンのプロトフォームが、ホワイトタイガーをスキャンしたことで生まれた、地球生まれのトランスフォーマー。

 落下時の衝撃で自己認識海路が損傷してしまったことで野生の虎としての性質がやや強く出てしまい、単独行動を好むようになりました。

 一方で誰よりもビースト戦士としての特性を理解してもいます。

 日本語版ではサムライ的な性格として描かれ、一人称は拙者。語尾に~ござると付ける話し方が特徴的。

 日本語版CVは遠藤 孝一氏。

 滑舌よく、鞘やかな声質がサムライらしい印象でしたね。

 続編のメタルスでは共にエイリアンに攫われたエアラザーと融合させられ、タイガーファルコン(タイガーホーク)に生まれ変わることに。

 なお、そちらもレガシーでリメイクされます。


ロボットモード

 キングダム版のリカラー。

 一見したところそれほど変化がないように思えますが、メインのホワイトの成型色がより鮮やかな純白に近いものになり、黄ばみのように見えたグラデーション塗装も廃されています。

 またグリーンの成型色、塗装もアニメ劇中のメタリックな質感を再現したものに変更されました。


 構造はほぼチーターと同じ感じで、脛裏に空間があるのはお互いにちょっと残念なところ。

 タイガトロンはもうちょっと頑張れば蓋ができそうなんですけどね。


 ということで、まずはKD版との比較から。

 チータス同様、当初は大した差がないと思っていましたが、やはり並べてみるとかなり違いがあることがわかります。

 チータスと違ってもとよりプロポーションはかなり劇中イメージに近いので、ほぼほぼ当時のアニメのタイガトロンが再現されていると思います。

 まず頭部。

 フェイス部のグリーンがよりメタリックなものになっているだけなく、額にサイバトロンマーク、頬に縞模様、そして鼻の下に髭も追加されています。

 後頭部はビーストモードで一部露出するため、完全にアニメ劇中のカラーリングが再現されているわけではないですが、上部や側面にグリーンの塗装が追加され、劇中の雰囲気に近付けられています。

 

 メインカラーのホワイトの成型色はより鮮やに。

 それだけでなく、腕部や太腿など、ビーストの表皮ではないメカ部分のホワイトについては塗装されていて色味、質感の違いが再現されています。

 膝(ビースト後ろ肢の裏)や足首など、グリーンの塗装箇所も増えていますね。


付属武器

タイガーショット

 いわゆる内臓銃ですね。

 これもピンクの塗装面が増えてより生々しい感じになっています。

 銃口先端は3㎜軸です。

 なぜかマズルが取り外せます。

 5㎜軸接続接続です。


 リメイクで追加された武器ですね。

 チータス同様に尻尾を取り外したものですが、あちらと違ってブレードはなく、本当にただの尻尾です。

 先ほど取り外した分解したタイガーショットのマズルと交換したりも・・

 なにこれ?


 KD版と武装比較。

 タイガーショットのピンク塗装の色味もかなり変わっていますし、尻尾の縞模様も黒部分の面積が随分と増えてますね。


ビーストモード

 ホワイトタイガーに変身(トランスフォーム)。

 やはりデフォルメ感のないリアル寄りのトラですが、タイガトロンについてはそれほどアニメのイメージと乖離している感じはないですね。

 オリジナルトイはチーターのリカラーでしたが、リメイクではクラスも一段階上のボイジャーになり、ビーストモードでのプロポーションの違いもしっかり再現。

 チーターよりマッシブになっています。

 ただ、構造はチーターとかなり似ているので、後肢裏側の感じもほぼ一緒・・


 こちらもKD版との比較をまず。

 KD版はリアルさを再現するためか、全体にやや黄ばんだようなグラデーション塗装がされていましたが、今回ベースは真っ白。

 また、全身の縞模様のパターンも変更されています。

 トラとしてのリアル感はむしろ増した感がありますね。チーターもそうでしたが。

 顔付きも随分変わっています。

 今にして思えば、なんでKD版はこんなにくっきり隈取りされていたのか・・


 頭部アップで。

 目と鼻の色が変更。

 そして安定の上目遣い(笑)。


 口は開閉可能。

 KD版では未塗装だった口内もしっかり塗装されています。


 四肢の爪もすべて塗装されています。

 

 タイガーショットは本体に収納できず、お腹にマウントするスタイル。

 内臓出ちゃってるけど・・

 でもこれでOKなら、チータスにも付けられるという話ですが。

 付けられなかったのはやはり単純にコストの問題ということですか。


デストロン 諜報工作兵 ブラックウィドー

 海外名はブラックアラクニア。

 もともとはサイバトロンのプロトフォームだったものを、タランスがプログラムを書き換えたことでデストロンとして生まれてしまった女性兵士。

 タランスが自身の仲間を増やすためにジョロウグモをスキャンしたものの、タランスに忠実とはならず、かなり自己中心的な性格になってしまいました。

 狡賢い自惚れやで野心も秘めているなど、女性キャラにして初代のスタースクリーム的な立ち位置を与えられたこともあってか、今なお高い人気を誇るキャラクターで、ビーストウォーズ以降のシリーズにも度々登場しています。

 一人称はあたし。語尾に~シャッ! と付けるのが口癖。

 日本版CVは当時永椎 あゆ美名義で活動されていた柚木 涼香氏。

 ナビ子として第1話から出演されてましたが、こちらが本役でした。振り幅の広い演技が魅力。

 ビースト覚醒でもナイトバード役で出演されましたね。

 なお、ブラックウィドーは続編のメタルスではシルバーボルトとの出逢いもあり、本来の所属であるサイバトロンに加入。メタルス化も果たしています。

 そちらもリメイクしてほしい・・


ロボットモード

 劇中のセクシーなスタイルを完全再現したキングダム版のリカラー。

 当然、変わらぬ素晴らしいプロポーションです。


 ということで、まずはKD版版との比較を。

 一目でわかる変化はやはり腕から生えるクモの肢の色ですね。

 赤みの強い銅色でアニメのカラーリングを再現。

 胸部の刺青がより劇中デザインに近いものに修正されているほか、細部に塗装が追加されてメタリック感が増しています。

 頭部アップで。

 フェイス部はゴールドで塗装。

 もちろん、口許のみ色味が違うところもちゃんと再現されています。


 胸部の刺青も劇中デザインを再現。

 首許は少し紫みのある黒で塗装されていて、成型色の黒とは少し雰囲気が違っています。


 上腕から生えるクモの肢は赤銅色というのかな? アニメのカラーリングを再現。

 ボールジョイントで動く先端部分は成型色ですが、根元部分は塗装なので、やや色味というか、ツヤ感が違うのが少し気にはなるかな。

 可動部までは塗装されていないので、剥げる心配がないのはいいですね。


 前腕・・爪も縞模様の塗装がわずかに変更され、アニメのパターンが再現されています。

 肘や膝など間接部にはゴールドの塗装が追加。

 太腿の内側もほぼ全面塗装でカラー再現がされています。


付属武器

アンカーショット

 その名の通り、アンカー状の弾を発射する射撃武器。

 今回は生憎一体成型ですが。


 武器比較。

 成型色の変更および末端に塗装が追加。

 あと、今回のものはアンカーの中央部分にかなり小さくて色味的にもわかりにくいですが、デストロンマークが追加されていますね。


ビーストモード

 ジョロウグモ(海外設定ではセアカゴケグモ)に変身(トランスフォーム)。

 スレンダーな女性型ロボがリアルなクモに変形するさまはあらためて凄いと思いますねぇ。

 軽いので、この細い脚でもちゃんと身体を浮かせた状態で自立できます。

 しかし今さらですが、後ろから見るとお腹がエイリアンの顔みたいで怖いな・・


 こちらもKD版との比較。

 やはり肢の色の変更でかなり印象が変わっています。

 あと目の色も変わってますね。

 腹部の赤い模様もメタリックカラーに変更されています。


 頭部アップで。

 KD版は赤目ですが、今回はちゃんとロボットモードの腰部と同じ黄色になっています。

 よく見ると意外と可愛らしい。


 さっきも触れましたが後ろから見たお腹。

 脚付け根部分のピンが目に、はみ出してしまっているロボットの腕部・・爪の先端がキバのように見えて、なんかクインテッサ星人みたい。

 KD版触ってるときは気付かなかったなぁ・・


 武器は底部にマウント。

 ロボットの上腕にあるダボ穴にジョイントするかたちです。

 相変わらず固定は甘めなので外れやすいですが。


比較画像

 それぞれオリジナルトイと比較。

 まずタイガトロン。ロボットモードで。

 デラックスとボイジャーなのでサイズ差、そして25年の進化によるプロポーションの違いは歴然。

 メインカラーのホワイトの色味はかなり近いですね。

 

 ビーストモードでも。

 オリジナルトイもけっこう虎に見えるんですよね。

 少なくともチーターよりはトラっぽいです。


 カード比較。

 すみません、左右の位置間違えてます。

 左が今回付属のカード。右がオリジナルのカードですね。

 今回のものはかなり色が濃くなっています。なんで毎回明度違うの?


 続いてブラックウィドー。ロボットモードで。

 オリジナルはタランスのリカラー。頭部はマスクチェンジギミックを利用したものなので造形の違いもないんですよね。

 プロポーションもご覧の通りで、本当、よくリメイクしてくれたと思います。

 カラーリングもオリジナルトイはまったくアニメに寄せる気ないですね。


 ビーストモードでも。

 うん。違う種類のクモです。

 というか、オリジナルのほうはクモかどうかも怪しい・・


 カード比較。

 こっちも左右間違えてます。左が今回付属のカードで、右がオリジナルのカードですね。


 今回の2人。ロボットモードで。

 本体の体格差はかなりのものですが、ブラックウィドーはクモの肢を含めた表面積がけっこう広いので、案外ボリューム差は感じませんね。


 ビーストモードでも。

 そしてこうなるとクモが異常にでかく感じます。

 戦いになった場合、単純虎が勝つとは言い切れない・・


以下、画像

 まずタイガトロン。

 可動性能もやはりチータスとほとんど同じで、昨今のジェネレーションラインの標準可動に加え、腕部がわずかですが根元で前後に可動。手首ロールも可能です。

 画像のようにパンツパーツを跳ね上げることもできますが、それで脚部の可動域が広がる印象はあまりないですね。

 つまり上げなくても十分に動きますし。


 タイガトロンで面白いのは、取り外し可能なタイガーショットのマズルの5㎜軸に小さな穴があいているところ。

 その穴に、ガンプラMGのサーベル刃がジャストフィットします。

 画像で付けているのは、MG インフィニットジャスティスに付属する反りのある形状のサーベル刃。

 やはり似合いますね。サムライだ。


 スタンドを使って。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 使用の際はスカートのようになっているガワパーツを上げてください。


 ビーストモードでも。

 口の開閉と四肢の可動である程度のアクションは可能。

 ただ、前肢の先は軸とボールの二重関節になっているんですが、角度が微妙なのでイマイチ格好が付かないんだよなぁ・・

 タイガーショットをマウントするお腹の5㎜穴を使ってスタンドディスプレイも可能です。

 伸びるホワイトタイガー。


 続いてブラックウィドー。

 腰が回らないのと腰部の形状のせいで股関節周りがやや窮屈ですが、クモの肢のインパクトもあって派手なポージングが可能。


 クモ女のキック!

 これ、ちゃんと自立してます。

 けっこう苦労しましたけども・・

 足首の関節がちょっと緩めなんですよね。


 スタンドを使って。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 ちょっと背中のガワが干渉しますけど。


 ビーストモードでも。

 8本の肢の先端がそれぞれ可動。

 肢だけでも案外いろんな表現ができるものです。

 キモ可愛い。

 死んだかな?(笑)

 


 対決イメージで。

 まずビーストモードで接触!

 普通に考えたらトラとクモでいい勝負ができるわけもないのですが、このサイズ感なら・・

 あぁ、こうなったらもうトラに勝ちめはなさそう・・

タ「くっ・・このままでは! タイガトロン、変身でござる!

ブ「アタシも変身するっシャ!

タ「よし、一旦距離をとって・・

ブ「あぁら、このあたしから逃げられると思って?

タ「しまった・・! くそっ、離せ!

ブ「あらぁ、そんなに恥ずかしがることないのにぃ・・

ブ「フン、つまんない男ね。

タ「屈辱でござる・・


 以上、“BWVS 執念の対決” でした。


 ビーストウォーズアゲインもちょうど折り返し・・まぁ、予想外の第8弾が来ましたが、あれはスルー予定なので。

 タイガトロン VS ブラックウィドー。コンボイ VS メガトロン、チータス VS ワスピーター同様、オリジナルトイと同じ対戦カードですが、アゲイン版の新カードであるライノックス VS スコルポス含め、先の3戦と比較するとあまりライバル感のない対戦というか、なんとなくタイミングだけでこうなった、という感じが少しします。

 これなら、タイガトロン VS インフェルノ、エアラザー VS ブラックウィドーのほうがバランス的にしっくりきたかな? とも思うんですが。まぁいいか。

 さて、それぞれキングダム版の成型色、塗装変更でよりアニメのイメージに近付けられた両者。

 タイガトロンは、KD版のあの黄ばんだような表面カラーがどうも気に入らないという意見も多かったと思うので、劇中イメージ通りの純白になったのがまず大きい。

 そして、チータス同様一新された縞模様(チータスは斑点模様ですが)がまた素晴らしいですね。KD版よりもむしろリアル感が増しました。そこもチータス同じ。

 ロボットモードも各部で細かい塗装の追加され、アニメのイメージにかなり近付きました。

 髭なんてよぅく見ないとわからない部分まで抜かりなし。確実なクオリティアップを感じます。

 一方のブラックウィドーも、クモの肢や複眼がアニメ準拠のカラーリングに変更。

 ロボットモードでも胸部の刺青がちゃんと劇中デザインになっていますし、塗装も全体的にかなり追加されてアニメのカラーリングが再現されました。

 両者とも、造形、可動等基本的な構造面についてはもはや言うことはありませんね。

 そもそもどちらもよい出来でしたから。

 間接が緩いとか、逆に妙に堅いとか、精度面できになる点もなし。

 シリーズの折り返しでかなり安定してきた印象です。


 さて、続く第5弾はいよいよ大本命・・という過去のアゲインシリーズ自体が彼を日本で発売するための口実だとすら僕は思っているくらいなんですが、レギュラーメンバーで唯一流用かつ限定に回されたあの男がついに発売されます。

 ただ、今月末の発売の予定だったのに、なぜか来年一月に発売が延期されることに・・

 ここへ来てもう一回焦らすってなんなの? 諸般の事情ってなによ?

 とまぁ、かなりがっかりしてるんですけども、そうなってしまった以上は待つしかないわけで。

 しかし気になるのはその後のスケジュール。

 第6弾以降、玉突きされる格好で全部一律で一ヶ月延期となるのか、それとも5弾6弾が同時発売となるのか。

 普通に順送りでいいと思いますけど、今のところアナウンスはないしなぁ。

 また間際でお知らせとなるのかな?

  それを毎回繰り返すの?


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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