今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、
“TLー26 ディセプティコン ターン” です。
アメリカなどで刊行されているIDW版コミックに登場するオリジナルキャラクター、ディセプティコン司法局・・通称DJDのリーダー、
“ターン” が、
公式から初の立体化。
レガシーで発売されました。
新たに繋がった世界線、コミックユニバースから参戦のターン。
僕は海外コミックの内容は全然知りませんし、当然このキャラクターのことも今回初めて知りました。
ジアクサスも知らなかったからなぁ・・
同じコミック由来のキャラクターでも、ジアクサスはG2ユニバースですが、それはコミックの出版元が違うからですね。
ジアクサスが登場したマーベル版のコミックは1991年に終了しているようです。
その後、トランスフォーマー アルマダ(マイクロン伝説)の放送開始に合わせてドリームウェーブが版権を取得し、コミックの出版を開始。
しかし2004年に同社が破産。翌年にIDWが版権を取得し、以降はそこからコミックの刊行が続いているようです。
コミックの内容はアニメの各シリーズとはけっこう違っているパラレルなものらしく、同名のキャラクターでも姿かたち変わっているものも多いです。
最近発売されたトイでいうと、VS500コレクションのブラーはIDW版コミックの姿がベースのようですね。なぜかコミックユニバースにはなってなかったけど。
コミックにはその他、多数のオリジナルキャラクターが登場している(ディセプティコン側のキャラが多い気がする)のですが、今回のターンはそのなかでもかなり重要な位置を占める存在になっています。
それでは、レビューしていきます。
ディセプティコン司法局長 ターン
ディセプティコン司法局(Deceptikon Justice Division)・・通称DJDは、ディセプティコン破壊大帝 メガトロンに逆らう者や軍からの脱走者を捕らえ、執拗な拷問の末処刑する憲兵隊のような組織で、メンバーはかつての対戦でディセプティコンが陥落させた都市にちなんだコードネームで呼ばれています。
ターンはそのDJDのリーダー。ディセプティコンのエンブレムを模した仮面を被るメガトロン原理主義者です。
しかし、仮面の理由は忠誠心ではなく、自身が行う拷問などの残虐行為に実は目を背けているのを悟られないためだとか(知りたくなかった・・)。
変形依存症で、変形のたびに消耗するトランスフォーマーコグを手に入れるため、オートボットの医師、ファーマに裏取引得お持ち賭けてたこともありました。
その正体であったり、最終的に信奉していたはずのメガトロンと敵対したりと物語が進むにつれかなりややこしいことになっていくようなのですが、今回のところは無視します。
なので、メガさま命のヤバいやつということで(笑)。
ロボットモード
なんだこのヒト、めちゃくちゃ格好いいじゃないか・・
小顔で脚が長くて、スラリと長身かつ綺麗な逆三角形でスタイル抜群です。
肩から前腕にかけて、キャタピラが3つ並んだマッチョなデザインもいい。。
パープルとブラックメインのカラーコーディネイトも、いかにも悪そうですね。
コミックのデザインがかなり忠実に再現されているようなのですが、G1系はもとより、ほかのどのアニメシリーズでも見ない系統のデザインというか、あまりトランスフォーマーっぽくはないですね。
まぁ、顔は思いっきりディセプティコンのマークなんですが、なにか別の作品のロボットというか、いや、ロボットというよりもパワードスーツを着た人間みたいにも見える。
まさしくディセプティコンエンブレムを象った顔。
まぁ仮面なんですが、残念ながら今回は着脱ギミックがなく、その素顔を拝むことはできません。
どんな顔なんだろうか?
というかこれ、絶対素顔バージョン出す気でしょ。またバズワージーとかで出すんじゃないの?
仮面の表面のパープルは塗装。
目に当たる部分はクリアパーツで裏打ちされており、一応集光ギミックもあるにはあるのですが、露出している部分が狭いせいか効果は低め。
胸部のデザインもどことなくディセプティコンエンブレムを模したものらしいですね。
中央には実際にエンブレムもプリントされていますが。なお、胸部のクリパーツに塗装で再現されており、むしろ目よりも光が透けて見える感じになっています。
手は親指以外の4指が一体で開閉可能。
ピン打ちされている根元部分がちょっと分厚いので、若干の違和感はありますが、表現の幅が広がるのはいいですね。
手首ロール可動もできますし。
腕部付け根の可動にはちょっとクセがありますね。
胴体側に軸があるので、横方向に動かす際にはどうしても怒り肩にせざるをえません。
ジアクサスもそうだったな・・
背面。
かなりシンプルですっきりとした後ろ姿です。
しかし、そのシンプルさがかえって強者感を漂わせています。
目立つ肉抜きは一切なし。
最近よく目にするロール可動部の後嵌め手法も、見えるのは上腕と肘を繋ぐ部分のみです。
背中から斜め上に伸びるビーム砲(?)が、ガンダムのビームサーベルみたい。
正面、そして背面と静かな迫力を感じさせてくれたターンさまなのですが、生憎と横から見ると・・
うっすい!
前後の厚みが全然ないぞ・・
コストカットの影響がこんなところに出てきたか。
いやまぁ、スマートなキャラだとは思うんですが、もう2、3割は厚みが欲しかったかな。
付属武器
2連装フュージョンキャノン
敬愛するメガさまとお揃いで、右前腕側面に装着するのがデフォルト。
砲身の形状はそれぞれ異なります。
クリアパーツにブルーグレーで塗装されており、一部ラインのみ成型色のクリアパープルが見える仕様。
これまた光が透けるといい感じです。
砲口は5㎜穴になっています。
基部パーツの側面には5㎜穴が2箇所あるので砲身の位置は任意で選べます。
フュージョンキャノンの砲身2基を直列に連結させるのが、ターンのエヴォフュージョン。
一応説明書では前後は画像の通りですが、もちろん入れ換えも可能。
両手持ちもスムーズです。
ビークルモード
大小の2連装砲、計4門の砲を備えるSF戦車にトランスフォーム。
こちらもコミックのデザインがしっかり再現されているようで、まぁ見ためはなかなか格好いいとは思うのですが・・これまた薄い。
ちょっと拍子抜けするくらいコンパクトになってしまいます。
変形もさほど凝ったものではないです。
後ろには拳も露出してるし。
前面のこの部分も、常になんとなく浮いた感じになるのも気に入りません。
なんでかっちりジョイントできるちょうにしないのか。
そしてなにより驚いたのが、キャタピラ底面にコロが付いてないんです。
つまり転がし遊びができません。
で、なぜか、本来コロを付けておくべき場所にコロのディティールが造形されている・・いや、これ要らんし。
せめてかたちだけでも・・じゃないんだよ。
なにこの間違った気遣い。
各砲塔、砲身は可動します。
いやしかし、デ軍ボイジャークラス、前月にアルマダスタスクやインフェルノといったボリュームあり、プレイバリューもありという満足感の高い連中が来ていたので、ターンも当然それらに匹敵する・・むしろキャラ的にもっと上をいくものになるだろうと期待していたら、見事に肩透かしを食らった感じですよ。
ちょっと見かけ倒しというか・・まぁそれも、彼の本性を鑑みると案外とらしい、と納得してしまう部分もあるのですが。
比較画像
レーベルは違いますが、同じくコミック出身のヴィランであるジアクサスと。ロボットモードで。
レーベルの違いもあるのかどちらも独特のデザインでとくに似た部分はありません。
まぁ、全然関係ないんで当然ですが。
ランク的にはジアクサスのほうが数段上ですね。ターンはあくまでメガトロンの配下でしかないんで。
で、肝心のトイとしてのボリュームですが、身長はほぼ同じくらい。
ただやはりターンのほうが華奢。
ビークルモードでも。
ジェット機と戦車。
こちらでもターンのこじんまりした感じが際立ってしまうかも。
こちらも身長はほぼ同じ。
でも身体の厚みが全然違いますね。
ただ、この型のメガトロンもオプティマスなどと較べると少々微妙な出来なんですよねぇ・・
スタジオ86で再リメイクされないかな。
ワルサーに変形するのは無理か・・
ビークルモードでも。
ロボット時よりもわかりやすくボリュームに差が出ています。
メガトロンのほうはコロ走行もできるしね。
先の通り腕部付け根の可動にクセがあるものの、全体的な可動性能は非常に優秀。
大きな背負いものなどもないシンプルなデザインなので、各部の可動に干渉する要素もほぼありませんからね。
足首は内側へのスイング幅はあまり広くないのですが前後可動もでき、接地面も広いので自立は安定。
立て膝もばっちり決まります。
ここ最近で一番綺麗な立て膝じゃないかな。
フュージョンキャノンもいろいろなパターンで装備できてよいですね。
頭部も大きく動くので、腹這いでの狙撃ポーズでも前を向かせることができます。
メガさまから賜った(嘘)剣を構えて。
スタンド対応穴は腰裏にあります。
うん。格好いい。
格好いいことは間違いないのですよ。
ただボリュームがね・・
ということで、久々にウエポナイズ。
貫禄不足に悩むターンさん、ブラント型2体を使っていい感じに。
色味的にも変形モチーフ的にもブラントがよく似合います。
1体は同型のセンチュリオンドローンですが。
ビークルモードでも。
縦方向にもボリュームを出して、より攻撃的な戦車になりました。
ブラント型は単体でもターンが使役するドローン兵器という扱いが合うかも。
そういえば最近エフェクトパーツが付いてくるアイテムないなぁ・・
タ「さぁ、楽しい拷問の時間だ。
メガトロン様に逆らったことを後悔するがいい・・
とか言ってる仮面の下では目を瞑ってるんですねこのヒト・・
タ「今日もメガトロン様に逆らう愚か者を処刑してきました。
メ「うん・・まぁ、ほどほどにな。
以上、“TL ターン” でした。
デ軍は層が厚いですね。
次々に新たな実力者が出てきてワクワクします。
ターンは、ディセプティコンのエンブレム得緒もした仮面で素顔を隠し、オートボットはもちろんのことディセプティコンでも、メガトロンの意に沿わない者には容赦なく拷問、処刑してしまうようなキャラクターらしいですが、デザインはちょっと今まで似ない雰囲気で、シンプルながら威圧感のある姿が非常に格好いいです。
ただ、立体としては少々ボリューム的に物足りない。
正面から漂う強者感が、真横に視点をずらすとあまりの身体の薄さで一気に霧散していく感じが・・
なにより軽いんですよ。手に持ったときの感覚が。
いやまぁ、実際の重量は、例えばジアクサスやインフェルノなんかと較べてもそう変わらないのかもしれませんが、印象としてね。
薄くて軽い・・
ギミック面でも、仮面が外せなかったり、ビークルモードでコロ走行ができなかったり、以前だと当然できていたであろうことができなくなっているのは残念ですね。
とくに仮面の着脱なんて、彼の根幹に関わる要素だと思うのに。
それもこれも、製造コスト高騰の影響ですかね。
販売価格も上がっているのになぁ。
数年前と同じ質のものをつくるためには、販売価格ももっと上げなければならないということなのか。
ターンについては、いっそリーダ-クラスにしてもよかったんじゃないかと思ったりもします。
まぁ、アクションフィギュアとしてのロボットモードの出来が、ここ最近でもトップクラスによく動くものになっているので、そこは素直に評価できるところです。
惜しむらくは絡めて遊べる相手がほとんどいないこと。
残りの4人+1匹のDIDメンバーはさらに個性的な面々のようで、今後の彼らの登板にも期待したいです。
何年かかるかわからないけど、コンプリートされればいいなぁ。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
2コメント
2023.04.30 09:52
2023.04.30 09:39