TL ホットショット レビュー

 今回のレビューは、トランスフォ-マー レガシー より、

“TLー22 ホットショット” です。


 “超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説(トランスフォーマー アルマダ)” に登場した、

“戦士 ホットロッド” こと

“ホットショット” が、

レガシーでリメイク。

 2年め、レガシー エヴォリューションのトップバッターで発売されました。


 ここ数年のジェネレーションラインは3部作で一括りとするような展開が続いていて、

 コンバイナーウォーズ、タイタンズリターン、パワーオブザプライムからなる  “プライムウォーストリロジー” 、

 シージ、アーズライズ、キングダムの “ウォーフォーサイバトロントリロジー” というふうに、

およそ1年ごとにパッケージなどの仕様も変更されていました。

 パワーオブザプライム(PP)以降、日本で発売される商品についても海外仕様に統一されたため、パッケージや説明書は基本的に海外仕様そのまま、一部に日本語表記のシールを貼るという対応が続いています。

 その点について、今さらとやかく言うつもりはないのですが、レガシーになってからちょっと気になっていたのは、日本発売分でもキングダムまではそのまま使われていたシリーズロゴまでなんの飾り気もない黒バックに白文字の日本版ロゴに変更されてしまったこと。

 パッケージにも本来のロゴの位置にべったりシールが貼られるようになったんですよね。

 なんでこんなことするんだ? と思っていたのですが、レガシーでも2年めから “レガシー エヴォリューション” と一応シリーズ名が変わると聞いて、なるほど、もう日本では全部レガシーで通すんだな。ロゴも統一するために、全部シール貼ることにしたんだろう・・と納得してたらこれですよ。

 日本でもレガシー エヴォリューションて呼ぶんかい

 じゃあなんでロゴ隠すの?

 キャラ名のとこカタカナ書きしてるシールだけでええやん。そこにレガシー エヴォリューションとも書いてるし。

 こんなでかでかと安い2色刷りのシール貼る必要ある?

 ・・すみませんね、いきなり文句から始まって。

 でも本当に理由がわからん。

 なお、ナンバリングは1年めから通しになっています。


 さてホットショットですが、日本版のマイクロン伝説ではホットロッドという名前だったので、てっきりホットロディマスのリブートキャラだと思っていたのですが、実際は新キャラですよね。

 作品中の主人公格の一人で、その立ち位置やデザインはなんとなくバンブルビーのイメージを踏襲しているのかもしれません。

 人気のあるキャラらしく、リメイクは今回が2回め。

 先のヘケヘケ版以来、今回は14年振りになります。

 では。レビューしていきます。


戦士 ホットショット

 オプティマスらとともに地球にやってきた、若きオートボット戦士。

 当初は若さゆえに直情的な行動が目立ちましたが、やがて次世代のリーダーとしての成長を見せました。

 劇中終盤、瀕死の重傷を負ったのちにマイクロンの力でスーパーモードにパワーアップ。

 ユニクロンとの最終決戦ではオートボット、ディセプティコン連合軍の指揮権を託されました。

 マイクロン(ミニコン)のジョルトが相棒。

 彼とエヴォリューション(合体)することでジャイアントバズーカが使用可能になります。


 まずパッケージですが、形状は1年めから変わっていません。

 相変わらず歪・・(なお、画像は開封後、あらためてホットショットに入ってもらって撮りました)

 バックのカラーが紫から明るめの青系に変わっています。

 あと、店頭でラックなどにひっかけるための上部のフックも紙製になりました。

 これはちょっと潰れちゃってますが・・


ロボットモード

 丸い頭部にゴーグル、明るい黄色に赤という配色も少年っぽい印象のデザインです。

 明らかにG1由来のキャラとは違う雰囲気で、まさに新世代という感じがしますね。

 もっとも、最近のリメイクではディティールやプロポーションが平均的に調整されているので、別シリーズ(別ユニバース)のキャラと並べてもとくに違和感はないですけどね。

 それでもやっぱり最先端というか、なんか垢抜けてる感じがするなぁ。

 肩から背中にかけて背負う格好になるビークルのボンネットと、胸部のシルバーのディティールで大きなリュックを背負っているようにも見えます。

 なお、脛前面のタイヤらしきディティールは、パッケージ裏の画像では黒く塗装されているふうなのですが、実際は成型色のままです。

 当初は塗装する予定だったんでしょうが、コストカットでオミットされたんでしょうね。

 もうガンプラみたく、「画像は塗装してあります」て注釈入れなきゃならないんじゃないかな・・


 まん丸い頭部。

 丸刈り坊主頭の少年みたいで可愛いです。

 表情はけっこうむっつりしてますけど。

 ゴーグルはクリアパーツ(フレーム部は塗装)で、正面に下ろすことが可能。

 こうなるとR2ーD2みたい。


 背中のガワと繋がっている肩のアーマーは跳ね上げられるので、

そうすることで腕部を真上に上げることができます。


 見栄え的に残念な部分は、やはり脛の内側ですね。

 思いっきり空洞になっています。

 裏側に折りたたんでいるルーフを内側に回すなりして蓋ができなかったんだろうか?

 そしてそのルーフと干渉するため、膝がそのままだと膝が45度くらいしか曲げられません。

 ルーフを外側に逃がせば90度曲げられるんですが、やはり見栄えがね・・

 あと膝のジョイントが外れやすいです。


 背面。

 ボンネットの裏側が見える状態で背負っているというのはあまり見ないパターンですね。

 左右のタイヤが繋がっているのも珍しいかも。

 オリジナルトイにおけるエヴォリューションギミックにかかわる部分ですが、今回はちょっと(いやかなり)簡略化されてしまいました。詳しくは後ほど。


付属武器

ジョルトガン

 ビークルモードではボンネットに露出したエンジンになるパーツが取り外せて2連装の銃になります。

 オリジナルトイと同じ仕様ですね。

 銃口は3㎜軸になっています。

 ビークルへの取り付けの都合もあって、裏面にはグリップとなる5㎜軸がわりと狭い間隔で並んでいるため、汎用性は低め。

 拳がでかめのキャラだろ持てないですね。


エヴォフュージョン

ジャイアントバズーカ

 本来は相棒ジョルトとのエヴォリューション(合体)で使用可能になる大型武装。

 先ほど触れたタイヤパーツですが、今回のレガシー版ではジョルトが付属せず、バズーカ単体を手動で展開する仕様になっています。

 一応前後があり、前を向くほうのタイヤには5㎜穴が開いています。

 いや、両方に空けとけばいいのに・・

 ちなみに、エヴォシュージョンとはレガシー エヴォリューションのシリーズ共通ギミック。

 無印レガシーのエナジョンウエポンと同様ですね。

 内容はモノによって様々で、このホットショットのような武装の展開もあれば、複数の武器パーツの合体などもあります。

 ただ新規アイテムはともかく、流用アイテムの場合、流用基で普通にやっていたことを急にエヴォフュージョンと言ってきたりするので、なんだかなぁという感じのものもあります。

 まぁ、エナジョンウエポンもいつもまにかうやむやになっていたので、エヴォフュージョンも気付けばなくなっているかもしれませんね。


 ジャイアントバズーカ展開時の背面はこんな感じ。

 なかなかの裏側感ですが、一応軽くディティールが入っているのでいいかな。


ビークルモード

 スーパーカーにトランスフォーム。

 とくに実車モチーフはないと思いますが、アニメの雰囲気はよく再現されていると思います。

 明るい黄色で、若干丸みのある車体ということで、やはりバンブルみは少し意識しているのかも。

 ルーフ部はクリアパーツに塗装されているのですが、成型色とがけっこう色味が違うので目立ちますね。

 ER サンストリーカーみたいな・・

 エンジンを取り外すとちょっと地味になります。

 可愛らしいけど。


 後部、リアウイング(?)に挟まれた位置に5㎜軸があり、これがオリジナルトイおよびヘケヘケ版に付属のジョルトと合体するためのジョイントとして活用できます。

 ということで合体。

 オリジナルトイは持っていないのでヘケヘケ版のジョルトですが。

 そのままだとウイングと干渉するのでジョルトの腕部は後ろに回しています。

 この状態で飛行可能なんですよね。ジョルトすごいな・・

 しかし、ビークルモードで合体できるなら、ロボットモードでも合体できるようにしてほしかったなぁ。

 腰裏に5㎜軸生やすだけでよかったのに・・


 また、オリジナルトイではボンネットのエンジン部を押し込むことでバンパーが展開する()ギミックがあったようですが、今回は同じ位置にあるロボットの爪先を開くことでそれっぽい雰囲気にはできます。

 これは意識したものなんだろうか?


比較画像

 ヘケヘケ版と。ロボットモードで。

 基本的なデザインはもちろん共通ですが、ヘケヘケ版はちょっと頭身が上がっていますね。

 レガシー版のほうが少年っぽさが強調されたようなバランスになっています。

 なお、ヘケヘケ版は肩の後ろ側にたたみきれない大きめのガワがあるせいで腕部の可動にクセがありましたが、今回はそんなことはなく、ただ脛の若干雑な処理はあまり変わってませんね。

 ヘケヘケ版ではエンジンが取り外せないので武器は新規の2丁のブラスターに。

 また、相棒のジョルトは付属しますがジャイアントバズーカの展開はできません。


 ビークルモードでも。

 ヘケヘケ版のほうが丸みが強いですね。

 露出しているエンジンの主張も控えめ。メッキされてますけど。


 アルマダ スタースクリームと。ロボットモードで。

 オプティマスとメガトロンは別格として、劇中で主人公格の扱いを受けている2人。

 同一フォーマットで並び立つのはオリジナル以来ですかね。

 スタスクでかいなぁ・・


 ともにエヴォリューション状態で。

 奇しくも似たような武器展開を見せています。

 どちらも相棒の助けは必要なくなりました。


 ビークルモードでも。

 ロボットモード時ほどのサイズ差はなくなりました。

以下、画像

 可動性ははっきり言って平凡ですね。

 可もなく不可もなく・・いや、そのままだと膝がほとんど曲がらないから不可はちょっとあるか。

 足首のスイング幅は広めなので、大きく脚を開いてもしっかり接地はできますが。

 腕部も付け根は素直にロールできるだけだし、肘も一軸関節で90度ほど曲がるだけ。手首も固定なので細かな演技は難しいです。

 立て膝は先の通り、ルーフパーツを横に逃がせば可能。

 画角によってはルーフの位置もそこまで気にならないかな。


 スタンドを使って。

 スタンド対応穴は腰裏に2つあるのですが、浅いし緩いし・・その間にあるネジ穴も一見5㎜かと思いきやわずかに小さいという、ね。


 一人でエヴォリューション!

 相棒との合体なしで必殺武器を使用可能になってのは成長の証としておこう。


 でも、やっぱり相棒が恋しいお年頃。

ホ「ジョルト! ジョルトどこだぁー!?

ジ「呼んだ?

ホ「え・・誰? 知らないヒト来たんだけど・・


 その後、ちゃんと再会できました。

 やっぱり一緒がいい。

 ヘケヘケ版持っててよかったよ。


 ジョルコプターで空も飛べるぜ。

 ジョルトの出力すごいな。


 ビークルモードでも。

 意外に攻撃的なビークルになりますね。


 ジョルトにジョルトガンを装備。

 軸の関係で真ん中位置には取り付けられませんが。

 しかし、ヘケヘケ版ではジョルトは付くけどバズーカの展開はできない。レガシー版ではバズーカの展開はできるけどジョルトが付かない。

 なんでどっちか1つしか再現されないんだろうか・・

 いやまぁ、今回のホットショットの場合はオリジナルやヘケヘケ版のジョルトを持っていれば絡めて遊べるような配慮がされているわけですが、みんながみんな持ってるわけじゃないんだよ。

 フォースチップもそうだけどさ・・


 VSスタースクリーム。

 マイクロン伝説(アルマダ)はどちらかというとこの二人がメインなんだよね。

 スタスクはG1のスタスクとは完全に別人で格好いい死に様を見せてくれるようだし、ホットショットは次世代のリーダーとして成長する。

 どちらも素晴らしいヒーローだ。

 リカラーでいけるスーパーモードも、いずれ出そうですね。

 2人のセットとかになるかも。もちろん限定で・・


 スタスクから託された(?)スターセイバーを持たせて。

 ボイジャークラスのスタスクには小さかったですが、デラックスクラスの彼にはちょうどいいサイズです。

 とはいえ、マイクロン3体が合体するバージョンもあらためてリメイクしてほしいけど。


 以上、“TL ホットショット” でした。


 マイクロン3部作は見たことがないので、僕にとってはほぼ新キャラのホットショット。

 少年らしいデザインは格好よさと可愛らしさが絶妙にマッチしていて、G1由来のキャラにはあまりない雰囲気もあって新鮮でした。

 ちょっと雑な脛の処理とか、ちょこちょこ気になる部分はあるんですが、変形もまた独特で面白いと思います。

 かつてリメイクされたヘケヘケ版ではオミットされていたジャイアントバズーカの展開が再現されていて、ちょっとした三段変形を味わえるのもいいアクセントだったと思います。

 ただ、レガシー エヴォリューションのトップバッターとして、シリーズギミックにエヴォフュージョンを謳っているのであれば、やはり相棒ジョルトも付属させて、オリジナルのエヴォリューションを、連動ギミック再現は無理でも、かたちだけでも再現できるようにはしてほしかったかなぁ・・と。

 オリジナルトイか、ヘケヘケ版を持っていればより楽しめますよ・・じゃないんだよ。

 持ってない人のほうが圧倒的に多い(たぶん)んだよ、と。

 コストを理由にした取捨択一の結果なんでしょうが、ならば別のかたちでフォローが欲しいですね。

 スターセイバーなんかは、それこそコアクラスで分離合体可能なマイクロン3体セットとかやれそうだけどなぁ。

 やっぱり、オリジナルできていたことができない、付いていたものが付かないというのはちょっとがっかりしますしね。

 まぁ、見ためがよくなっている、可動性が増している、というところは前提になってくるので、大変だとは思いますが・・


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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