今回のレビューは、トランスフォーマー キングダム より、
“KDー20 ワスピネーター” です。
“ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー” に登場したプレダコンの
“空中攻撃兵 ワスピネーター” が、
キングダムで発売されました。
なかなか戦力の整わないプレダコン。
既にダイノボットが離反しているので、これでようやく4人です。
あ、シャドーパンサーは数に入れてませんので、悪しからず。
そのシャドーパサー(とパイプス)のときに、アクリルロゴススタンドと一緒にオリジナルトイのパッケージイラスト風のポーズで撮るの、忘れてましたね。
というわけで久しぶりに。
やっぱビーストウォーズのロゴは迫力あるな。
さて、ワスピネーターですが・・やっぱり日本名のワスピーターと呼ぶほうがしっくりくるので、以降はそう呼ぶぶ~ん。
原語版でのキャラ付けは知りませんが、日本語版ではCVの加藤賢崇さんの声質もあって、のんびり屋で憎めない感じのコメディリリーフ的な立ち位置だったワスピーター。
戦闘力はお世辞にも高いとはいえず、よくやられてバラバラになっていた印象です。
メガトロンへの忠誠心もあまりない感じでしたね。
まぁ、ちゃんと忠誠心があったのはスコルポスとインフェルノぐらいだったか・・
ただワスピーターの場合はとくに野心もなく、なんとなく雰囲気でデストロン(プレダコン)にいたような気もする。
続編のメタルスではメタルス化することもなく(メタルス化したトイは発売されましたが)、終盤でデストロンを脱退、最終的に猿人たちの王に君臨していました。
しかし、最終作のリターンズではなんやかんやあってバイク型のビーコンジェネラル、スラストとなって再びメガトロンの下に。
そして最後は頭部がスラスト、以下の胴体がワスピーター、しかしサイズは普通のハチという姿に転生。
結果的に初期のデストロンビースト戦士で唯一の生き残りとなりました。
扱いを考えると、けっこう愛されキャラっぽいですね。
実際人気もあったのでしょう。アニメイテッドにも登場しています(ただ設定的にはまったくの別人)し、今回のキングダム以前にかなりオリジナルデザインに近い姿でリメイクもされています。
それでは、レビューしてきます。
ロボットモード
基本的なデザインは、当然オリジナルの3Dアニメ版がベース。
しかし、アニメデザインでは腕部からビーストモードの肢が2本ずつ生えているのですが、今回のKD版では1本ずつしか生えていません。
そのぶん脚部に2本ずつ生えているのですが、これがけっこう目立つ。
アニメでは脚部から肢は生えていませんでしたしね。
それ以外、造形やプロポーションに関しては今風にアレンジされつつもオリジナルにかなり忠実に再現されているとは思います。
ただカラーリングが妙に明るいので、全体に暗い印象だったアニメの雰囲気とはちょっと違うかも。
あと黄色の部分が成型色だとパールっぽい感じなのに、塗装派普通に艶のある黄色だから質感の差が・・
頭部アップ。
オリジナルデザインを忠実に再現。まさしくワスピーター。
各部もしっかり塗装されていますね。
目はクリアパーツで再現されており、後頭部もそのままクリアパーツなので、一応集光ギミックも考慮されているはずなのですが、色が濃すぎるのか、かなり強い光を当てないと光ってくれません。
デザイン的にひょっとしたら腰部が固定なんじゃないあかと思っていたんですが、ちゃんと回転します。
ただそのままだとビーストの顎(キバ)が引っかかることが多いので、可動の際は一旦胸部全体を持ち上げ、
腰を回したのち元に戻す、としたほうがいいかと思います。
背面。
少し後ろに張り出したお尻(ビーストモードの腹部)がキュート。
前腕と、翅のせいで見えませんが脛の裏はガッツリ肉抜きされています。
その翅は、目と同じクリアパーツで再現。前翅と後翅で一体成型になっています。
ボールジョイントで可動します。
付属武器
ビービーショット
これって日本独自の名称ですかね?
ともかく、ビーストモードの腹部から分離する射撃武器・・なんですが、これはちょっと武器に見えにくいですね。
先のリメイクであるジェネレーションズ版(以下、ジェネ版)では銃身が展開するギミックがあったのですが、今回はただ腹部の一部を取り外しただけで先端に銃口っぽいディティールもないですし、まさにハチのお腹をただ持ってるだけ、という感じ。
なお、取り外したあとの後ろ姿はあまり見てほしくないぶ~ん。
ほかの攻撃手段として、目から放つワスピレーザーや翅(ビービーウイング)から発する妨害煙波などが劇中で使用されました。
ビーストモード
ハチに変身。
アニメではもっと頭部が大きく、胴体部分は細いというデフォルメ感のあるデザインになっていましたが、今回はわりと実際のハチの身体に近いバランスになっていると思います。
まぁ、種類は特定できませんけど。けっこういい感じのハチになっているんじゃないでしょうかね。
ただ肢の先の造形がなぁ・・
なんでここはこんなデフォルメ感?
基本的な変形パターンはジェネ版を踏襲しており、ロボットモードの脚部が底面に折りたたまれます。
ただ、足先が頭部のすぐ下に来るような配置になっていたジェネ版と違い、足先がわりと後ろに収まるかたちになったために頭部周りがすっきりし、全体のプロポーションがよくなりましたね。
ただまぁ、裏側のボリュームが大きくなってしまるという点は変わらないので、なにかもう一捻り欲しかったかなぁ。
同じ虫モチーフとしてはブラックウィドーのビーストモードが非常にコンパクトにまとまった秀逸なものだっただけに・・
なお、ロボットモードに戻す際、ここのジョイントが堅くて外しにくいです。
初回は折れるかと思いました・・
この形態でも頭部がわずかですが上下に可動。
顎も開閉します。
比較画像
オリジナルトイと。ロボットモードで。
同じデラックスクラスですが、本体は一回りほど小さくなっています。
造形やプロポーションの進化は言わずもがな。
アニメデザインの再現度という意味でも、やはり比較になりません。
まぁ、ビーストモードの肢の配置はオリジナルが正解なんですけどね。
ちなみにオリジナルトイの頭部はこんな感じ。
とりあえず、べつの種類のハチですね(笑)。
オリジナルトイではロボットモードの脚部がほぼそのままビーストモードの後肢になるため、若干バッタ感もあります。
あと、翅がラメ感のあるパーツで綺麗です。
ジェネレーションズ版と。ロボットモードで。
ジェネ版は、海外ではスリリング30というシリーズで発売されたものだそうです。成型色とか、日本版では少し仕様が違うんですかね。
翅が背景と同化してほとんど見えなくなってるな・・
このジェネ版の出来が非常によかたっため、相対的に今回のKD版が微妙に思えてしまったのはライノックスの場合と一緒。
ジェネ版ライノックスはちょっとスタイリッシュ過ぎる感じもありましたが、このジェネ版ワスピネーターはそのへんの按配がほどよく、オリジナルの雰囲気もしっかり再現されていたので当時はちょっと衝撃でした。
色味も暗めでイメージに近かったですし、ちゃんと腕からビーストモードの肢が2本ずつ生えていますしね。
まぁ、脚からも1本生えているのでそこはアニメデザインとは違うんですが。
でも実際並べてみると、KD版も思ったほど見劣りするものではないんですよね。
サイズ感やプロポーションの違いは好みの範囲という気がしますし。
まぁ、KD版の武器の仕様は安っぽいけれども。
ビーストモードでも。
意外や、出来がよいと思っていたジェネ版のビーストモードのフォルムが実は相当おかしなものだったことに気付く。
まぁ、頭が大きくて全体にずんぐりしていて、ハチというよりはむしろハエっぽいな・・とは思っていたんですが。
それ以前に肢の生えている位置と関節の曲がり具合が不自然ですね。
その点、今回のKD版はかなり自然に思えます。
ビーストモードの完成度はKD版のほうが高いぞ、これは。
ただ、結局どちらもアニメデザインのビーストモードにはあまり似てないんですよね。
ちなみに、ジェネ版には背中のレバーを動かすことで翅も動く羽ばたきギミックが搭載されています。
アニメイテッド版と。ロボットモードで。
アニメイテッド版のワスピネーターは、バンブルビーの親友だあったオートボットのワスプが改造されてこの姿になったそうで、そもそもまったくの別キャラ。
でも基本デザインはやはりビースト戦士版がベースで、よりクリーチャー感を増したうえでカートゥーン調にしたというところでしょうか。
細長い手脚に小さいですが脇腹に中肢もあり、昆虫がそのまま人型になったような感じです。
ビーストモードでも。
ビーストモードもハチそのものというよりはハチ型エイリアンというようなデザイン。
変形パターンもけっこう独特で、ロボットモードの脚部がほぼそのまま後肢になるのはオリジナルトイと同じですが、腕部が2つに分かれて前肢と中肢になるのは新鮮。
翅の羽ばたきギミックもあったりします。
以下、画像
腰部回転、足首スイングというシージ以降の定番可動も当然備わっているので、オリジナルトイはもちろん、ジェネ版よりも可動性は優秀。
ただやはりビーストモードの肢が干渉しがちなので少し気を遣います。
なんとなくライダーっぽいポーズ。
お尻(お腹)を含めて3点支持で安定したポージングが可能。
まぁ、場合によってはつっかえるので邪魔にもなるんですけどね。
なんとなくで立て膝は可能です。ただ見る角度は限定。
飛行ポーズで。
スタンド対応穴は股下にあるのですが、少し奥まった位置にあるのでちょっと使いにくいかも。
お尻が邪魔になるので後ろ向きに角度も付けられないから、バランスをとるのもちょっと難しいですね。
でもやっぱり飛行ポーズが似合う。
翅は羽ばたきギミックはないですがボールジョイントで動くので表情が付けやすいです。
ワスピーターってこんなに格好よかったのか・・
借り物の武器でSEED撃ちとか。
ビーストモードでも。
ぶ~ん。
こちらでもロボットモードと同じスタンド対応穴が使えますのですが、より使いにくくなっています・・
アニメだとビーストモード時は身体を立てた状態でホバリングしてるイメージがあるのですが、ちょっとその再現はできないですね。
まずロボットの脚と腕が邪魔・・
ビーストの肢も根元で回転させることができるのですが、前肢はともかく、中肢と後肢は一体成型で個別に動かせないのでおかしな角度になってしまうんですね・・
ワ「やぁやぁ、みんなお待たせ。ボクちゃん登場ぶ~ん。
メ「遅いぞワスピーター! サイバトロンどもはとっくにフルメンバーになっとるのに!
ワ「ボクちゃんのせいじゃないぶ~ん。ちゃんとキングダムが終わる前に来れたんだから、むしろ褒めてほしいくらいだぶ~ん。
メ「確かにな。ほかの連中に較べれば。おまえはまだマシなほうか。
タ「アタシも冬にはそっちに行くっスよ!
イ「オレはたぶん来年だ。ごっつんこ!
テ「ミーは・・ミーはそっちに行けないかもしれないザンス・・(悲)
などという声が聞こえたり聞こえなかったり・・
ス「でもメガトロン様、こいつ一人増えたところでしょう状況変わんなくないすか?
ブ「ワスピーターなんかそもそも戦力になんないしー
ワ「あぁん、ひどぉ~い
メ「ええい、うるさい!
ごちゃごちゃ言ってる間にサイバトロンンどもがやってきたじゃないか! 応戦だ!
ワ「ぶ~ん!
ス「オラオラオラァッ!!
ブ「シャーッ!
というわけでVSチータス。
オリジナルトイでは “最速の対決” としてセット販売もされました。
地上最速の獣チーターと、地球状で最も早く飛ぶ種もいるという・・それはハエだろ!
まぁそれはそれとして、一見すると空を飛べるワスピーターのほうにアドバンテージがあるように思えるけど・・
チ「撃つべし!撃つべし!
やっぱりやられるイメージしかない・・
SS カップみたいにバラバラにできるギミック欲しかったな。
メ「しかしなんだな・・なんでおまえらみんな虫なんかスキャンしたんだ?
恐竜スキャンしろよ。
ス「いやでもメガトロンさま、恐竜とそんなに大きさ変わらない虫の怖さって相当っスよ。
メ「なるほど。一理あるな。
スコルポスって意外と正論言ってるイメージある。
ワスピーターはたぶんなにも考えてない(笑)。
蠅の王ならぬ猿の王に君臨することになるワスピーター。
エキストラ参加のコンボイさん。
猿役を頼めるヒトがほかにいなかったので・・
以上、“KD ワスピネーター” でした。
ここ数年のうちに並べて尾ほぼ違和感がない感じで初代、2010、ヘッドマスターズまでのデストロン(ディセプティコン)勢があらかた揃う一方で、サイバトロン(オートボット)側はなかなかきりのいいところまで揃ってくれません。
まぁ、サイバトロンのほうが数が多いということ理由の一つなんでしょう。
両軍の数が同じなら、むしろサイバトロンのほうが早く揃っている可能性が高い・・というか実際、サイバトロンビースト戦士(マクシマル)はキングダムだけで7人全員揃ってますからね。
そして逆にデストロン(プレダコン)が揃わない・・
トランスフォーマーシリーズとしては珍しい、両軍の戦力が五分の初代ボースとウォーズならば、1シリーズ中で全キャラコンプリートも容易だろうに・・
まぁ、レガシーでタランスとインフェルノも確定しましたし、もう少しの辛抱ですね。
テラザウラーは・・きっとなんとかしてくれると信じてる(切実)。
とりあえず、日本におけるキングダム一般販売のビースト戦士としては最後となるだろうワスピーター・・もとい、ワスピネーター。
ジェネレーションズ版の出来がよいので、果たしてどうだろうかと思ったのですが、ロボットモードの見ためについては好みの範疇かな、という感じです。
まぁ確かに、腕から生えている肢の数とかポロポーションとか、あと色味とか、どっちがアニメの雰囲気に近いかというと、個人的にはジェネ版のほうが近いような気はするんですが、可動性とか、アクションフィギュアとしての遊びやすさは今回のKD版に軍配が上がるかなぁ。
そしてビーストモード。
どちらも決してアニメデザインには近くないという前提で、断然KD版を推します。
これも結局は好みの問題かと思うのですが、ハチの形状としてよりリアルなのはKD版だと思います。
というか、ジェネ版のビーストモードが思っていた以上に不自然だった。記憶なんて曖昧なもんですね。
結局、KD版で一番残念なのは武器の仕様なんですね。これがジェネ版みたく銃身が展開するようなものだったらよかった。
肢の配置も、おそらくはビーストモードでの見栄えを考えてのものだと思うのですが、もう少し工夫すればオリジナル通りに腕に2本、そして脛の裏に収納する感じで1本、ということも可能だったと思うのですが。
どちらもコストと相談した結果でしょうかね。
しかし、当初思っていたジェネ版の劣化ということでは決してなく、当然同じくキングダムでリメイクされた仲間たちとの並びには統一性が感じらるものになっていてよかったです。
早く残りの面子も並べたい。
だから頼みます、タカトミさん・・
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
2コメント
2022.07.08 12:30
2022.07.08 12:13