今回のレビューは、ノンスケール エヴォロイド より、
“ER003 エヴォロイド ガンクロン” と、
“ER004 エヴォビースト ファンガオ(皇吼)” です。
コトブキヤの低年齢層向けキットシリーズ、“エヴォロイド” の第2弾。
今回は正義のエヴォロイドから、戦車形態に変形する
“EVVーGC1 ガンクロン” 。
悪のエヴォビーストから、メカライオンに変形する
“FーGAOーG1 ファンガオ(皇吼)” が発売されました。
当初は4月発売予定だったものが少し遅れて5月(でも中頃)発売となったので、第1弾のジェットン、Eーレックスから五ヶ月近くも間が空いてしまいましたね。
ちょっとスパンが長いかなぁ・・
毎月は難しくても、せめて2ヶ月おきくらいで集中的にリリースして認知度を上げてほしい。
エヴォロイドは、もちろんオモロイドを知るおっさん世代にも刺さるシリーズだとは思うのですが、個人的には次世代を沼に嵌めるための餌(言い方ww)だと思っているので、もっと勢いよく展開してほしいのですよ。
子供は飽きるの早いからさぁ。
まぁ、今後は既存キットのカラバリも出始めるので、徐々に賑やかになっていくこと、期待しています。
では、久々のエヴォロイド、2体まとめてレビューしていきます。
キットはパチ組みに付属のシールを貼ったのみです。
ガンクロン
「地上戦ならまかせんしゃい!」
荒っぽいけど熱血漢で涙もろい、九州男児タイプ(?)のエヴォロイド・ギア。
搭乗するのはEeSSA(エーサ)の腕利き女性テストパイロット、ユナ・ダンス。ジェットンのパイロットのランにとっては頼れるお姉さんというようなキャラだそうです。
ごつい砲撃戦用のロボに乗るのがセクシー系の女性とか・・健全な少年の性癖を歪めにきているな(笑)。
量産型のタンクン部隊を率いるという説明もありますし、それもいずれカラバリで出すんでしょうね。
ロボットモード
重装甲、砲撃メインの陸戦タイプ。
戦車に手脚を付けてそのまま立ち上がらせたような武骨なデザインです。
ミリタリーチックなカラーリングもいい感じ。
第1弾ジェットンのヒロイックな感じとは対照的ですね。
なお、今回も細かいカラー再現にホイルシールが付属していますが、ガンクロンの場合はエーサのエンブレムのほかはセンサーやライトに貼る程度。
後ろから見ると、本当にただ戦車が立っているだけですね。
大河原氏のイラストに準じて、とりあえず主砲はそのまま後頭部に付けた状態にしていますが、これがなかなか目立つ。
頭部をアップで。
目に当たるバイザー、そしてその上、額のカメラはそれぞれクリアパーツで再現されていますが、その上から貼るシールも付属しています。
今回はどちらにも上からシールは貼らず、バイザーのみクリアパーツの奥(頭部側シールを貼りました。
なかなかいい感じに光ってくれるようになりましたね。
額のカメラ左右にあるパーツはアンテナのないものも選べるようになっています。
もちろん、右はアンテナあり、左はなし、というように組み合わせることも可能です。
後述しますが、腕部の接続はほかのシリーズキットと違ってボールジョイントではなく、軸接続になっています。
代わりに(?)肩と上腕の接続にボールジョイントが使われているのですが、これがけっこう外れやすくてちょっとイラッとします。
武装類
キャノン砲
ビークルモード時の主砲は取り外して手持ち武器とすることも可能。
センサーも上下に可動します。
あ、砲口の内部には黒いシールを貼ります。
また、デフォルトでは背面に取り付けている2連装機銃も前腕などに付け換えることができます。
というか、これを背中に付けたままだと腰部の回転可動に干渉します。
コアブロックの基本構成はプロトタイプであるプログレスボディの頃からほとんど変わっていません。
ガンクロンの場合は、上半身の前後の向きはジェットンやEーレックスと共通。
ただ、下半身の接続軸の向きが逆になっており、中心線よりもわずかに前にずれた配置なります(ジェットンなどは後ろにずれている)。
あと先にも言ったように、腕部接続用の軸ジョイントは使用しません。
しかしなんですねぇ。
ジョイントパーツの集合体であるこのコアブロック、組み合わせ世代である程度形状を変えることもできるのですが、少なくとも現在発表されている第3弾まではこの基本構成が変わることはなさそうですね。
シリーズ共通のギミックとしてロボットモードからビークル、あるいはビーストモードへの変形が可能ですが、それもこの構成にほとんど変化がない以上は根本的に似たり寄ったりなものしかならないですし・・
もちろん、それぞれに固有の頭部、腕部、脚部や武装パーツの変形によってシルエットは大きく変わるわけですが、なにかもう一捻りほしいんだよなぁ。
まぁ、そこはそれぞれで考えてください、ということなんだろうけど。
ビークルモード
ちんまりとした可愛らしい戦車に変形。
2連装機銃の取り付け位置を変える以外は完全変形が可能です。
ただ、各部はとくに固定されないのである程度の位置調整は必要。
まぁこのサイズですから、保持力不足で形状を維持できない、というようなことはないと思いますが。
砲塔はロボットモードの頭部そのままなので、後ろ側に回ると普通に顔があります。
こっちが前でも違和感ないな。
当然、砲塔は360度回転が可能。
なお、これは正式なギミックではないですが、砲身の伸縮もできたりします。
さらにハッチが開閉。
まぁ、スペースは非常に狭いので遊び方は限られるのとはいえ、ジェットン然り、こういう細かい仕様は嬉しいですね。
一例として。
一人乗りの豆戦車ということなら、ありえないサイズではないんだよなぁ。
ビークルモード時のコアブロックはこんな感じになっています。
腕部の基部と股関節が展開し、上半身が180度回転しています。
ファンガオ(皇吼)
「陸上では敵なし!」
と豪語する、エヴォロイド・ビースト軍団のナンバー2。
ライオンのDNAを受け継いでいるそうです。
何度もキング(Eーレックス)に挑戦するも、一歩及ばず・・というキャラクター。スタスクか!?
ロボットモード
エヴォビーストは、一応悪の軍団ということなのですが、モチーフもあってあんまり悪のロボットには見えないですね。
なんとか地味めのカラーリングでそれっぽくしている感はあるけど、これ、オレンジの部分を白に、茶色の部分をゴールドに塗り変えたらかなり某司令官っぽくなるよね。
少なくともEーレックスより断然強そう。なんで勝てないのか?
両肩のシールド、そして背部に装備する大型のキャノン砲と、エヴォロイド随一のボリュームで強者感がすごいです
というか、本体だけでも十分にマッシブ。
後ろ姿だけ見ると完全な後方支援機ですね。
砲撃能力もむしろガンクロンより高いんじゃない?
さすがにトップヘビーということもあって、ちょっと後ろに倒れやすいです。
付属のシールはバイザー用以外だと手の甲のカラー再現、あとは胸部およびキャノン砲のダクト内部に貼ります。
頭部アップ。
ライオン・・この状態だとタテガミがないのでほぼネコですが、その口の中にロボットのフェイスがあるというデザイン。
下顎を開くことで露出する仕組みです。
クリアレッドのバイザーパーツは上顎に固定されています。
そしてやはりバイザーの上から貼るシールがあるのですが、今回もバイザーの上からは貼らず、その奥のフェイス部分に貼り付けてみました。
ただフェイスはとくにディティールのないのっぺらぼうなので、おおよそバイザーに被る範囲で当たりを付けて貼っています。
・・うん、ガンクロンほどの効果はなかったな。
周りとの色のバランスもあるのかもしれません。
武装類
キャノン砲
バックパックに2門装備する大型のキャノン砲はビーストモードでは後脚になるパーツです。
接続はボールジョイントなので、上下スイングはもちろんのこと、ある程度左右に開くことも可能です。
砲口は別パーツで色分けされています。
鞭
ビーストモードで尻尾になるパーツも取り外して保持できます。
遠近ともに隙がないですね。
戦闘力はこれまでの4体のなかではトップかも。
コアブロックの構成はこの通り。
基本的にジェットン、Eーレックスと同じですが、こちらは頭部接続用のジョイントパーツを使用しません。
変形の都合もあって東部の方に接続軸があるので。
ビーストモード
メカライオンに変形。
後脚の先のみ、一旦外して付け換える必要がありますが、それ以外は完全変形。
腕部のシールドで頭部を挟み込むかたちでタテガミが再現されています。そのため頭部は完全に固定。
バックパックが90度倒れて下半身を構成するため全長が長く、デフォルメ感はありつつもしっかりとした獣型のシルエットが完成しています。
ロボットモード時のボリュームも大したものでしたが、こちらも十分過ぎる存在感。
なおEーレックス・・(まぁ、あれはあれだけど)
キャノン砲が後脚になることで射撃武装が使えなくなるので完全な格闘戦用気機になってしまいますが、そんなことは些細なことかな。
頭部は固定ですが、口の開閉は可能。
ただ、あまり大きくは開けません。
というか、口を開けるとロボットのフェイスが露出してしまいます・・
ライオンの目はクリアパーツで、例によってシールも付いてきますが貼っていません。
タテガミ(シールド)を外すとこのような状態になっています。
手にバックパックの軸を握らせて固定しているわけですね。
一見可動しそうなパーツ構成の後脚の先ですが、砲口パーツが噛ませるかたちになるのでほぼ固定。
逆に、砲口を外せば前後スイングが可能になります。
ビーストモード時のコアブロックはこのようになっています。
まず前方向に90度倒し、腕部基部、股関節を展開。さらにバックパックの接続基部も起こすかたちになります。
比較画像
まずガンクロン。
ジェットンと。ロボットモードで。
ヒーローとその相棒という雰囲気をある組み合わせ。
デザインにとくに共通するものはないので、開発経緯とかにはさほど関連はないのかな?
カラーリングを統一するなど、よりチーム感のあるアレンジを加えるのもよいかと思います。
ビークルモードでも。
ジェット戦闘機と戦車。どちらもちんまりとしたフォルムが可愛らしいですね。
ともにハッチ開閉など、細かいギミックが盛り込まれている部分には好感が持てます。
エヴォビースト軍団、ファンガオとEーレックス。ロボットモードで。
けっこうなボリューム差があります。
まぁ実際、価格は第2弾からわずかに上がってますけどね。
しかし、こうして並べて見てどちらがキングかと問われると、なにも知らなければ右のほうがそうだと思うんじゃないだろうか?
正直、Eーレックスにはそこはことないザコ感が・・
ビーストモードでも。
こちらもボリューム差が歴然。
というか、Eーレックスはもう少しなんとかなった気もするんですが、まぁあえてのこのデザインなんでしょうね。
ともあれ、Eーレックスには今後なんらかのかたちでパワーアップしてほしいです(というか、こっちでやれww)。
今回は地上対決ということですが、砲撃主体・・というかほぼ専用のガンクロンに対し、格闘戦メインでも強力そうなキャノン砲も装備して遠近に隙のないファンガオが圧倒的に有利な気がします。
でも、こんなに強そうなのにEーレックスに叶わないわけだから、ファンガオも案外見かけ倒しなのかなぁ?
変形して。
ぎゅっと凝縮するタイプのガンクロンに対して、より膨張する方向のファンガオ。
モチーフ的には善悪が逆転しているような感じもします。
ファンガオはこれ改心するな、きっと(笑)。
以下、画像
まずガンクロン。
脚部側面の履帯パーツが邪魔になったり、背面に機銃パーツを付けた状態だと腰が回らないなど、ジェットンと較べると少し動かしづらいかな? というのが第一印象。
しかし、履帯は後ろに倒せばいいし、機銃も前腕などに移設すれば本来の可動性を如何なく発揮できます。
立て膝もご覧の通り、綺麗に決まります。
腕部も軸接続になっているので一見自由度が低そうですが、基部の可動で補えますし、代わって備わっている上腕部分のボール可動はガンクロンの専売特許。
履帯を後方に倒し、高速で移動しながらの攻撃。
こうなるとべつに戦車に変形する必要もなくない? とか言ったりするのは野暮というもの。
もちろん、各部にある3㎜穴を利用してスタンドを使った空間ディスプレイも。
あまりイメージではないですが。
ビークルモードでも。
超信地旋回!!
この形態でも各部が可動するので、十分キャラクターとして魅力のある画になります。
そういう意味でもジェットンのビークルモードより愛嬌がありますね。
パンツァーフォー!
小柄はハンドスケールなら、下半身を外して突っ込めばちょうどいい具合に。
続いてファンガオ。
彼も彼でけっこう干渉物が多いので、キャラ設定とは裏腹に少し・・彼の場合は本当に動かしづらいです。
肩のシールドが厄介ですね。バックパックは少し後方に倒せばそれほど邪魔にはなりません。
シールドはそもそも肩の真上に接続されていることもあって腕部がほぼ横に上げられませんし、上腕でのロール軸可動もできないので、とにかく腕周りは窮屈な印象。
変形都合で頭部が大きく上を向けるので、腹這いになって砲撃ができたり。
やっぱり、本当は後方支援の砲が得意なんじゃない?
スタンドを使って、勢いよく敵に飛びかかる!
素早い動きで拳法を操るそうですが、背中のそれ重くないの?
ビーストモードでも。
頭部こそ固定ですが、獅子や尻尾がある程度動くのでそれなりのアクションは可能。
スタンドを使って飛びかかるポーズ。
胸部外装パーツに3㎜穴が空いているのはこのためですね。
対決! エーサVSエヴォビースト軍団!
みんな個性的なデザイン。
やはり増えてくると楽しくなります。
それぞれ簡単ながら上手くまとめられた変形。
しかしファンガオのでかいな・・
それでは、恒例のカスタムコーナー。
まずはお手軽単キット組み換え・・というほどのものでもないですね。
ガンクロン ガンタンクモード
まぁ、そのままですね。
ロボットからビークルの中間形態みたいなことで、腕部を残して、全高もロボットモードからほとんど変わっていません。
拳パーツのみ左右入れ換えていますが、あとはそのままです。
ファンガオ にゃんたうろすモード
こちらもお手軽に。
まぁ、やるよね、というオレ変形レベルのものですね。
バランスを考えてシールドはバックパックに移設しましたが、あとはそのままです。
ウォームアップが済んだところで、ここからもう少し手を入れていきますよ。
スーパーガンクロン
武装盛り盛りガンクロン。
主にヘキサギアのパーツを組み込んで砲撃能力を大幅に向上させてみました。
前後分割履帯の大型戦車、あるいは陸上戦艦みたいなイメージです。
まずこの状態のパーツ配置をおおよそ決めてから、ロボットモードに変形できるように調整しました。
といってもまぁ、基本の変形パターンはそのまま。付け足したパーツがいい位置にまとまるように接続パーツの組み合わせを選んだくらいですが。
武神皇吼
こちらにはとにかく中華風と和風のM.S.Gを付けられるだけ付けて、古代の武神をイメージ。
ちょっと盛り過ぎて、ロボットモードでは自立できなくなりましたが・・
もちろんビーストモードにも変形。
ただし、ライオンではなくなりました。
でも、首が動くようになったしいいか(笑)。
後ろから見るとからみるとほぼM.S.Gの集合体に・・
獣型のオリジナル作品の素体としてもファンガオはなかなかいいものだと思います。
そして最後に、
超進化合体 エヴォルカイザー
プログレスボディも加えた同一規格5体による合体。
まぁ、ほぼアニマギアでやってることの応用ですね。
しかし、腕部脚部も含めた全身が基本のフレームパーツで共通のアニマギアと違って、胴体部分にしか共通フレーム(コアブロック)が使われていないエヴォロイドでは、それぞれの基本形を維持したままでの合体はけっこう難易度が高いです。
もちろん、僕の技術力、発想力の限界でもあるんですが、下半身・・腰部から脚部への接続でけっこう苦労しました。
後ろからだと丸見えですね(笑)。
余っているジョイントパーツを繋ぎ合わせて、なんとかでっち上げました。自立もかなり厳しいです。
胴体を1体じゃなく2体で担当させれば、もう少し安定しますかね。
いや、それでもやはり脚部担当がネックか・・難しいな。
以上、“エヴォロイド ガンクロン” & “エヴォビースト ファンガオ” でした。
第2弾でいきなり若干の値上げとなったのですが、そのぶんジェットン、Eーレックスよりもボリューム感は増した印象のガンクロンとファンガオ。
ガンクロンは、重装甲の後方支援機という安定感パルロボットから戦車に変形。
そのまま手脚を縮めただけというか、シルエットこそ大きくは変わりませんが、ちんまりとまとまった可愛らしいフォルムはエヴォロイドならでは。
砲塔回転、砲身の仰俯角変更、ハッチ開閉と戦車モデルとしても十分に遊べるものになっています。
一方のファンガオは、でかいキャノン砲を背負いながらもメカメカしくなり過ぎないというか、エヴォビーストの名の通り野性的な雰囲気もあるロボットからライオン型メカに変形。
もちろんそちらもある程度角張ってはいますがメカ感がほどほど。
けっこう割り切った構成でデフォルメ感は残しつつ、獣型のシルエットもしっかり再現されていて、シリーズ最大級のボリューム含め、満足度の高い仕上がりになっていると思います。
とまぁそんな感じで、それぞれ非常に個性的でよく動くロボットモードからの変形、ビークルおよびビーストモード時のフォルム、ギミックと気軽に楽しめるキットシリーズとしての役割は十分に果たしていると思います。
ただ・・本文中にも言いましたが、コアとなるジョイントブロックの構成がずっとワンパターンなんですよねぇ。だから、変形パターンも基本的には共通だし・・
結局、大きくシルエットを変えるにはファンガオのように固有パーツを大胆に動かすという方法しかないのかなぁ。
なにかもう一捻り・・欲しくなってきますね。
さて、7月には公式イメージイラストの中央に描かれていた、謎の金色に輝くプログレスボディ、プログレス・ゴッドが発売。
続いて9月にはジャイロン、スカイグルが発売される予定なので、それでひとまず発表済みの6種はすべて出揃うことになります。
さらに10月にはジェットンのカラバリでミジェットン、同じくEーレックスのカラバリでCーレックスとそれぞれの量産型が発売。
にわかに詰まったスケジュールになってきましたが・・それらがすべて発売されるまでに次の発表もあるんだろうか?
それで終了ってことはない・・よね?
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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